社会保険

【年金】国民年金ってどんな時にもらえるの

日本の年金にはいくつか種類があります。国民年金、厚生年金、確定拠出年金、確定給付企業年金、労災保険の年金(障害や死亡に対する年金)などなど。

年金はあてにしてないっていう方もいますが、なかなかお得な制度です。

では国民年金がどんな時に貰えるのでしょう。

こんな時に貰える

結論から言うと国民年金は

  • 高齢になった時
  • 障害になった時
  • 死亡した時

に貰えます。

老後の備えとしてのイメージが強いと思いますのが、怪我や病気で障害になった時や死亡した時にも貰えます。

国民年金は厳密には保険ではないですが、ほとんど民間の保険と同じですよね。

厚生年金保険なんて、ズバリ保険ってついてますし。年金を貰えることになる理由も国民年金と同じです。

国民年金の目的

少し小難しい話をしますと、国民年金法の第1条には、

「国民年金制度は、日本国憲法第25条2項に規定する理念に基づき、老齢、障害又は死亡によって国民生活の安定がそこなわれることを国民の共同連帯によって防止し、もって健全な国民生活の維持及び向上に寄与することを目的とする」と記載されています。

憲法第25条2項は国の社会保障の義務を規定していますので、国は国民の老後や生活が困窮してしまった方の生活の安定を保障しなければいけないのです。

国民年金や生活保護制度などのセーフティネットはこの考え方から作られてます。

国民年金だけで老後の生活は大丈夫?

では、高齢になったときにもらえる年金について考えてみます。

令和2年の調査では、老齢年金を受給できる65歳以上の世帯で公的年金(国民年金と厚生年金)が収入の60%を超えている方の割合は75.5%です。

また公的年金の収入のみで生活している割合は51.1%となっており、年金が暮らしを支える大事な収入源になってます。参考:令和2年版高齢社会白書

同じく令和2年版高齢社会白書では、経済的な暮らし向に心配はないと感じる60歳以上の方の割合は74.1%あります。しかも年齢が高いほどこの割合は高く、特に80歳以上では77.2%。全体の8割に達しようとする割合です。

高齢になるにつれ生活費は少なくなると言われていますが、暮らし向きは悪く無いようです。

ただし、このグラフには月々の生活費や貯蓄のデータがありません。十分な蓄えがある方や地方暮らしの持ち家で生活費が安い方も含まれます。収入が年金のみの方が半数以上いらっしゃるので、年金収入が生活のベースになっていることは想像できますが、自分に置き換えた場合、はたして年金だけで大丈夫なのか不安なります。

仕事を辞めた後の生活設計をする上で大事なことは、自分の支出がいくらなのかを事前に把握しておくことです。生活するための支出と年金も含めた退職後の収入との差額をどうやって補うのかを考えておくと今すべきことがわかってきます。

家庭の支出を把握すること、これが初めの一歩です。

将来は予想ができませんが、「知らないこと」が不安を増幅させます。毎年誕生月にねんきん定期便が送られてきます。50歳以上のねんきん定期便には「60歳まで加入した場合の年金額の目安」が記載されています。

ねんきん定期便を見ながら、将来の生活を考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。